返済先を一つにまとめれば管理はしやすくなります。ただ、毎月の返済額が下がっただけで、負担全体が減ったとは限りません。金利が下がっても、返す期間を延ばすと利息が増えることがあります。おまとめローンは、月額・完済日・総額を並べて判断しましょう。
この記事の目次
おまとめローンは、今ある借入を返すための商品
複数の借入を別のローンで借り換え、返済先をまとめるのがおまとめローンです。新しく使える生活費を増やすこととは目的が違います。審査があり、希望する金額や条件で契約できるとは限りません。
商品の対象も確認が必要です。アコムの借換え専用ローンは、消費者金融の借入とクレジットカードのキャッシングが対象で、銀行カードローンやショッピング利用は対象外です。また、返済専用で追加借入はできないと案内しています。
同じ「おまとめ」という名前でも、銀行の借入やショッピング残高を含められるかは商品によります。比較する前に、自分のどの借入をまとめられるかを確かめます。
金利が下がっても、期間を延ばすと総額が増える例
表は左右にスクロールできます
| 条件 | 毎月の返済額 | 最終回 | 利息総額 | 返済総額 |
|---|---|---|---|---|
| 年18%・36か月 | 32,538円 | 32,498円 | 271,328円 | 1,171,328円 |
| 年12%・36か月 | 29,893円 | 29,888円 | 176,143円 | 1,076,143円 |
| 年12%・60か月 | 20,021円 | 19,940円 | 301,179円 | 1,201,179円 |
当サイトによる仮の条件での試算です。年率÷12の月利で計算し、最終回は残高に合わせて調整。表示額は1円単位に丸めています。追加借入・日割り・無利息期間・諸手数料は含みません。実際の返済額は契約先で確認してください。
年18%・36か月から年12%・36か月へ変えると、この例では利息が約9万5,000円減ります。しかし、年12%でも60か月に延ばすと、元の年18%・36か月より利息が約3万円増えます。
毎月約3万2,500円から約2万円に下がること自体は、資金繰りに意味があります。それでも「月々が安くなる」と「全部で安くなる」は違うので、どちらを優先するかを把握して検討します。表は仮定の比較で、特定の会社がこの条件を提示するという意味ではありません。
先に、残高・金利・毎月の返済・完済予定をそろえる
会社ごとに会員画面を開き、元金残高、適用金利、次回返済日と金額を記録します。残高の合計だけでは、借換え前の利息や支払いの重なり方が分かりません。
表は左右にスクロールできます
| 今の借入で控えるもの | 借換え先で確認するもの |
|---|---|
| 会社名・商品名・元金残高 | その債務を対象にできるか。借換え額はいくらか。 |
| 適用金利・毎月の返済額 | 提示された金利と月額。最低金利の広告だけで判断しない。 |
| 完済予定・今後の支払総額 | 新しい完済予定と総額。期間を同じにした試算も確認する。 |
| 返済日・支払い方法 | 給料日との関係、手数料、他社への精算方法。 |
借換えをしない場合の数字は、これから追加で借りない前提など、条件をそろえて計算します。分からない項目は空欄のままにせず、現在の契約先で確認してください。完済日に必要な金額は、元金残高と一致しない場合があります。
総量規制の例外でも、審査なしではない
一定の条件を満たす借換えは、総量規制の例外貸付けに該当し、年収の3分の1を超えて利用できる場合があります。日本貸金業協会は、顧客に一方的に有利な借換えや、残高を段階的に減らす借換えなどを例外として説明しています。
ただし、商品名に「おまとめ」と書いてあるだけで条件を満たすわけではなく、返済能力の確認も必要です。「総量規制の例外だから誰でも借りられる」という案内には注意してください。
借換え対象に入らない残高がある場合は、それも引き続き返済します。新しいローンの月額だけを見ず、残る他社返済と合計した金額で家計を確認しましょう。
借換え後に、元の借入先を再び使うと残高が増える
一本化の目的は、借入を整理して返していくことです。元の契約でまた借りれば、おまとめ後の残高に新しい借入が加わり、支払いが増える可能性があります。
借換え先が他社へ直接振り込むのか、自分で返済するのか、元の契約を解約する必要があるかを確認します。アコムは原則として同社から本人名義で他社へ振り込むと案内していますが、すべての商品が同じ手続きではありません。
借換えが実行された後も、元の会社で残高や未払い費用が残っていないかを確認してください。申し込みが受け付けられた段階で、元の会社への返済を止めてよいわけではありません。
毎月の不足が続くなら、おまとめ以外の相談も検討する
支出を見直しても最低返済額をまかなえない状態では、借換えだけで解決するとは限りません。月額を下げるほど返済が長引き、途中で再び借りることになれば、負担が重くなる場合があります。
その場合は、収入・生活費・各社への返済を一覧にして、金融庁が案内する多重債務相談窓口や日本貸金業協会へ相談する方法があります。相談に必要なものや受付方法は、各窓口の公式案内で確認できます。
出典:金融庁:多重債務についての相談窓口/日本貸金業協会:相談窓口の案内
契約を決める前に、月額の減少だけでなく、完済まで続けられる計画かを確かめましょう。自分の金額での概算も計算できます。